心の成長と豊かな体験を仲間と共に創り上げる「子ども劇場」
取り組み内容
1960年代に最初の子ども劇場が立ち上がり、文化芸術や遊びの体験を通じ子どもとおとながともに育ち合える地域をつくっていこうという大きな市民活動に発展しました。1991年には全国に707の子ども劇場、53万7000名の会員に広がりました。その後はそれぞれの地域で、多様な活動スタイルを生み出し、現在も日本全国各地で続いています。
このような流れの中で、神奈川県西部子ども劇場は、親と青年たちの力で1975年に創立し、現在はおよそ650名の会員がいます。子どもたちの成長に合わせた、優れた生の舞台を鑑賞し、子どもたちの友情と自主性、創造性をはぐくみ、健全な成長をはかることを目的としています。
仕組みの特徴は、３歳から大人まで同額の会費を出し合い、みんなで支えあい、育ち合い、会をつくっていくことを大切にする「会員制」の団体ということです。子どもの年齢により、低学年部、高学年部どちらかに所属します。
子ども劇場の活動の基礎単位は｢サークル｣です。例会の感動を共有する仲間の輪を、我が子の周りにつくり拡げ、サークルを育てていきます。そして、サークルは子育ての場であるとともに、大人を育てる場でもあります。日々感じることを分かちあい、地域や学校の情報を話したり、例会後の感想を出し合ったりする中で、色々な考え方に出会い、自分ひとりではなかなかわからない様々なことに気づきます。
【例会活動】
子ども劇場の柱となる活動です。創造団体（劇団、音楽団体、芸能団体）を招いて、様々なジャンルの作品を鑑賞します。例会は、会員の置かれている状況から「どのような作品に出会いたいか」を考え合い（例会を選ぶ視点＊）、それを大切に会員のアンケートを行い、作品を選んでいます。
文化の持つ力は心を耕し、内面を強くする。よりよく生きたいという希望と、先入観や偏見をはね返す理性にも働きかける。また、親と子が大勢の仲間とともに非日常の空間を共有しともに笑ったり泣いたりする時間を持つことは、かけがえのない貴重な時間となる、このような思いを込めて、子どもたちの生きる力を育む取り組みを行っています。
＊今年度の『例会を選ぶ視点』…①人との関わりや共に生きることの大切さを育むことができる作品 ②命の大切さ、平和の尊さ、身近な社会の問題を考え合える作品 ③自分で人生を切りひらいていく力を育む作品 ④夢や希望にあふれ、楽しく元気のでる作品
【自主活動】
もう一つの柱は、自主活動です。会員の知恵や持ち味を生かして、身近なサークルやブロックなどでつくる活動です。良質な文化に触れることで感じたことを実体験する場でもあります。異年齢の仲間とともにたくさんの体験を重ねることで、子ども達の感受性、自主性、創造性を育みます。
★子どもまつり★ 遊びは子どもの自主性を育む大切なものです。そこで、遊びにとって不可欠な「仲間・時間・空間」を取り戻し、異年齢集団で遊びの楽しさ、喜びを体験します。年1回、会員が一堂に会して創り合い楽しむ、創造例会です。
★おやこキャンプ★ 豊かな自然の中で、親子で集まって青年も一緒に楽しむキャンプです。歌を歌い、楽しく踊り、キャンプファイヤーetc…。お父さんも力のみせどころです。
★子どもキャンプ★ ４年生から青年までの異年齢で班を作り、何か月も前から準備、話し合いを重ね、親元を離れて2泊3日のキャンプを行います。かけがえのない感動と連帯を生み出し、子どもたちの大きな成長の機会となります。
★地域の活動★ 家族だけではできない異年齢の関わりを大切に、楽しい活動を通して個性を認め合います。高学年部では、子どもたちで企画するなど自主的な活動もしています。
このような活動を通して、子どもたちの生きる力を育み、ともに親も成長する機会を会員みんなで作り上げ、よりよい地域、社会をめざしています。
神奈川県西部子ども劇場のゴールへの貢献
ゴール４（質の高い教育をみんなに）を中心に、ゴール11（住み続けられるまちづくりを）、ゴール16（平和と公正をすべての人に）、ゴール17（パートナーシップで目標を達成しよう）に大きな貢献をグラフが示しています。
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記事作成者：運営事務局
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神奈川県西部子ども劇場
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